西宮郷・今津郷を含む灘五郷。この日本有数の酒処を支えるのは今尚、こんこんと湧き出る「宮水」です。
この宮水が発見されたのは 江戸時代末。同じ六甲山地からの伏流水を使っているのに西宮の水(宮水)で仕込んだ方が、酒質が明らかに向上することが判明。すっきりとして力強く、夏を越しても味が一段と芳醇になる『灘の酒』の誕生でした。今までになかったこの酒は、粋な江戸っ子にも大人気に。廻船でせっせと江戸へと運ばれ、一躍、全国に知られる酒となったのです。
名水あるところに銘酒あり。現在も西宮には十三の酒造メーカーがあり、この宮水を使い、それぞれの個性を活かした旨し酒が生れています。